昨日、協力隊のOBとして、協力隊に参加しようか考えている多くの人に現地の体験や質問に応えたり、はたまた人生観などを語ってきた。俺が、一通り、現地での体験を語ったところで、今までずっとしかめっ面をしていた若い男の子が手を挙げる。
他の人がたくさん質問するなかで、彼はずっと黙っていたので、俺もヨッシャ来たとばかりに質問を待つ。彼は、口を開けると、
「そういう活動って、現地の人にとって、お節介じゃないんですか」
と。
!
「彼ら(途上国の人)も僕ら(ボランティア)も、お互いに良い意味で利用しあっている。お節介かもしれないけれど、日本人のよそ者が彼らのために何かをしてあげたいという気持ちが大事で、それは交流するにつれて、彼らも理解してくれる。」
みたいな事を、少し戸惑いつつも切り返した。
しかし、帰る時も、あの人が言った「お節介」という言葉が胸に残る。彼は、別に俺を困らせようとしたわけじゃないだろうし、彼の中の国際協力に対する考えの葛藤なのかもしれない。
一夜あけて今一度考えてみる。確かに国際協力ボランティアなんて、微々たる援助で、お節介かもしれない。しかし、あえてそのお節介が必要なんじゃないかと。
この世知辛い世の中、隣人、近所、地域との関係が希薄になって、歪みができているのは事実。お節介もひとつのコミュニケーション。それさえも、うっとおし いと思った時、近所も、日本も、世界も無味無臭なものになり、機械的、無機質で強きものが弱きものを支配する世の中になってしまうだろう。
そんなの考えただけでも、恐ろしい。
今の世の中、お節介とよばれるくらいのコミュニケーションが必要だと思うだよね。
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