りりりりりん
「03-・・・・・・・」
東京からのわからない番号の電話だ。
少しかしこまりながら、電話に出る。
「もしもし」
「吉村です。」
「はぁ。」
「沖縄の久高島であった、吉村です」
「あ!どうも〜!」
フリーライターの吉村喜彦さんだった。
沖縄の季刊誌『カラカラ』で取材中の吉村さんとは、
去年の12月に沖縄の久高島でお会いした。
吉村さんは、『漁師になろうよ』という本も出しており、沖縄そばとオリオンビールで、農林水産の話で盛り上がり意気投合。
取材にも同行させてもらった。
さて、そんな吉村さんが、新しく本を出すと言う。
『オキナワ海人日和(うみんちゅびより)』
遠く群馬の農村からも、amazonでも買えるとの事。
本についてのメールも送ってもらったので、紹介させてください。
以下
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
7月30日(水)、ぼくの新刊が出ます。
『オキナワ海人日和(うみんちゅびより)』という本です。
今回は、写真もぼくが撮っています。
発売:創英社・三省堂書店
価格:1600円
ページ数:208ページ(カラー写真60ページ)
*全国主要書店、空港売店、わしたショップなどの沖縄物産店、
Amazon.comなど(アマゾンでは送料無料になります)でお買い求めになれます。
__________________________________________________
この3年近く、沖縄の海人(=漁師)を追いかけていました。
初めて沖縄の海に魅せられたのは、1993年。
八重山の海の青さにびっくりしました。
そのとき、海人の舟に乗せてもらい、海に潜ってシャコ貝やトコブシを採りました。
以来、沖縄の音楽、酒とともに、幾種類もの青をかなでる沖縄の海が好きになりました。
沖縄にはまり、旅をすればするほど、
その魅力はウチナーンチュ(沖縄人)にあるということに気づき、
ウチナーンチュと海との関係に興味を持ちました。
海の向こうにあるニライカナイ。
海の向こうからやってきた戦争。
幸も不幸も、どちらも海の彼方からやってきました。
ウチナーンチュは海とどう関わっているのか。どんな暮らしをたてているのか。
暮らしを見てみたい。海との関わり方を見てみたい。
そう思いました。
『オキナワ海人日和』に登場する漁師は11人。海人イレブンです。
日本最大の甲イカ=コブシメを、石垣島空港のすぐ側の海で突く海人。
海ブドウ養殖の将来性に目をつけ、巨大ビニールハウスを自分でつくり、養殖にはげむ海人。
姿は白人。中身は沖縄人。ハンバーガーを手弁当にトビイカを獲るカッコいいオジイ。
旧暦6月1日、7月1日の大潮の日だけ、島の浜に押し寄せる魚(スク)を待つ海人たち。
台湾と与那国島の海峡でカジキを追いかける青年海人。
古宇利島のウニを絶滅から守っている海人。
神の島といわれる久高島で、神さまからの贈り物であるイラブー(エラブウミヘビ)を捕獲する海人。
などなど多彩な海人の世界への旅です。
海の汚染。
魚の獲りすぎ。
増え続ける輸入魚。
そして、天井知らずの原油価格の上昇は、海人(漁師)たちに悲鳴を上げさせています。
苦しいときこそ、知恵を使う。
それは、海人の基本的スタンスであり、
また、ウチナーンチュの生き方でもあります。
これからの時代。
ぼくらに必要なものは、海人の深い知恵であるような気がします。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
海も川も山も人も村も変わり続ける今。
吉村さんは、うみんちゅとオキナワをテーマに発信し続ける。
僕は、農家さんと農村をテーマに世に何かを発信できるだろうか?
PR